KEY OF LIFE

お茶好き・さわが日々心に留まったことを綴ります

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マゼンダ色

今、ここは穏やかな晩夏の夕日で満たされている。
8月最後の日曜の夕方は、妙に切ない。
子供の頃は、時間に追われる身だと、切実に実感して。
今は、過ぎてきた風景を惜しむ気持ちも重ねて。

あれは、中学の時だったか。。。
南の海の、鮮やかなのにどこかセンチメンタルな色合いで沈んでいく夕日がプリントされた便箋と封筒を持っていた。
何かの雑誌で知り合った、岩手県に住む同い年の「ペンパル」に宛てて書くために買ったのだと思う。
夏休みの報告のように書き出して、ふっと顔を上げたら、鮮やかな夕日がそこにあった。
沈むまで。。。あたりが暗くなるまで、ずっとその光を追っていた。
ただ、ただ、見ていた。
そして時間の流れというのは、こういうものなのだと思ったような記憶がある。
楽しく美しい時間の中に在っても、必ずそこに含まれる予感のようなもの。。。
結局その便箋は、使わないことにして、そのまま長らく手許に置いていたと思う。
彼女は元気かな。
イギリスと、エルトン・ジョンが大好きな女の子だった。


甲子園も終わり、球児たちを追う番組も一段落する中、すでに地方では秋季大会が行われている。
Fの学校は、その地区大会で、惜しくも1点差でベスト4に残れなかった。
延長で、サヨナラのチャンスが何度かあったのに。。。結局大方の予想通りになったのは悔しかった。
去年のチームより弱いのでは?と懸念されていたのに、結果は去年より良かった。

「弱い」とは、どういうことを言うんだろう?

先に終わった本年度の甲子園大会でも、「弱い」と監督が言い続けた広陵と佐賀北が素晴らしい決勝戦を戦った。
私は佐賀北を応援していたけれど、最後は広陵の選手にも心からの応援をしていた。
(出場すれば、毎回応援するチームのうちの一つでもあり)
奇しくも、最後のバッターがピッチャーの野村君だったこと。去年の対決も、最後は斎藤君と田中君の対決であったことを彷彿とさせて、じーんとしながら見ていた。
あの時の田中君と同じような。。。そんな心境だったのではないかと思わせる、野村君の表情だった。
野球の神様はドラマメイキングがとってもお上手だ。
ノーエラーの好ゲーム。本当に両者に真紅の優勝旗をあげたかった。
甲子園での戦いが終わった今、彼らはどうしているだろう。
たぶん、今日も素振りしてたり、軽く走ったりしているのだろう。
戦いの記録を載せた雑誌の中に、石田衣良さんが「彼らはこの一瞬のために、それまでの、長くはない人生のほとんどを費やしてくる」と書いていた。
確かに。我が家の息子達もそう。
ハタからみたら、随分と馬鹿げた話かもしれない。実際、私もふっとそんな風に思う瞬間がある。
でも。。。
こんな夕日の日には、そういう時間があるからこそ、この赤い夕日をしみじみ見られるような日が来るんじゃないかな、なんて。。。そんな気持ちになってしまう。


この夕日の底に挿し始めた深いマゼンダ色が、静かに秋を呼んでいる。
実家のある町では、今日明日と古来から伝わる祭りが行われている。
そろそろクライマックス。大提灯に灯がともされる頃だ。
沈む夕日に代わって闇を照らし、海魔を退散させる法。
魔を跳ね返すその灯は、人々の思いが点させるもの。
魔を払い、鎮め、新たな実りを呼ぶために。
いつの日も、頂点にあっても予後を思うようにとの戒めか。

明日は、地元紙に「三河路にも秋が」という言葉が載るだろう。
真実、朝晩の涼しさを実感するのがこの日を境にしてということが多いのも、定番の言葉になる所以なのだろう。

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070826夕景


書いているうちに、夕闇が迫ってきました。
今年は火入れを見にいけなかったけれど、あの温かい灯を思いながら、我が魔を払うとしましょう。
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[ 2007/08/26 18:39 ] 日々のこと:季節・風景 | TB(-) | CM(0)
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